ダギーことダグラス・ボルジャは、英国F4チャンピオンシップ第2戦の開催地ノーフォーク州のスネッタトンサーキットに向かいました。そこで蒸し暑いなかでの3日間でのレースとなりました。16歳のダギーは、レース1でスピンを喫した数時間後には、レース2でルーキーカップの表彰台に昇るという、立ち直りの強さを見せました。
イベントは金曜日の2回のフリー走行から始まりました。1周3マイル(約4.8km)のコースを走る2度のセッションを、ダギーはアクシデントもなくフルに走りきれました。暖かいドライコンディションのなか、全車ともとても高い戦闘力を発揮し、ダギーは2度のセッションともP15(15位)でした。ダギーの25号車は、上位勢に近づくことはできませんでしたが、このフリー走行からこの後の走行で良いペースで走ることへのヒントも得られました。
土曜日朝、晴天のもとで英国F4の予選が始まりました。速めにタイヤを交換したダギーは、コースの第3セクターでとても良いタイムを出すなど、堅実なタイムを重ねました。ダギーは12位で予選を終えました。が、何人かの選手が抹消されたラップタイムを再度有効とされたことで、最終的にダギーは13位となりました。
レース1はダギーにとってフラストレーションがたまるレースとなってしまいました。序盤に良いファイトで12位にあがると、ダギーはレースの大部分で後続を抑えて走っていました。しかし、ダギーは限界まで攻めた走りをした結果、残り7分にターン1でスピンしてしまいました。失った順位を挽回しようと、ダギーはゴールまで激しく攻めた走りをしましたが、18位でレース1を終えました。
レース2はリバースグリッドとなるため、ダギーはグリッド6番手の好位置です。隣にはアージェンティチームのエドゥアルド・コセテンが並びました。コーナーからコーナーへ時には4ワイド(4台横並び)になりながら、ダギーはライバルたちと毎ラップ上位入賞を賭けて激しく争いました。トップのゲオルギ・ディミトロフが後続を引き離していた一方で、ダギーは、今週末速かったドライバーたちをしっかり押さえこんで6位を守るという見事な走りをしていました。6位を死守したダギーはそのままチェッカーを受け、6位のポイントと、今季2回目のルーキーカップの表彰台に上がりました。
初日を終えてのダギーのコメント:
「今日のレース2でルーキーカップの表彰台を再度獲得できてとてもうれしいです。今朝のレースから大きな進歩でしたので、ポジティヴな気持ちです。」
日曜日、今週末最後のレースはダギーにとって短いものになってしまいました。グリッド12位からスタートしたダギーは、攻めの姿勢で1コーナーへアウト側から進入しました。ところが、1コーナー出口の縁石の終わりにさしかかったとき、ダギーのマシンの右後輪が芝生の窪みに落ちてしまい、その影響でマシンはコースアウト。深い草地に入ってしまいました。幸いダギーは無事でした。
レース3は残念なものになってしまいましたが、この週末はダギーにとって重要な学習ができ、今後への自信も深めるという、ポジティヴなものになりました。
厳しかったレース3を終えた後のダギーのコメント:
「1コーナーの縁石の終わりの溝にタイヤがはまってしまい、今日のレースをDNF(リタイヤ)で終えたことにはフラストレーションがつのります。チームには申し訳ないですし、また今週末努力してくれたことに感謝しています。でも、今回かなりポジティヴなことが得られました。次戦ブランズハッチ・インディでのレースに向けて、大くの学習ができましたし、自信を深めることもできました。」
ココロ・パフォーマンス代表キーレン・クラークのコメント:
「我々が望んだとおりの週末にはなりませんでしたが、ダギーのドライバーとしての成長にとってはきわめて重要なレースになりました。二つのインシデントはともにダギーが限界へ全力で攻めていたときのもので、重要なポイントをめぐってライバルたちと激しく戦っていたときのことでした。これらの経験は、今後のラウンドでダギーにとって役立つでしょうし、またポイント争いをしてくれるはずです。さらに、ルーキーカップの表彰台は素晴らしい成果であり、あの見事な防衛戦にふさわしい結果でした。」
FIA公認2021英国F4チャンピオンシップの第7、8、9戦はブランズハッチのインディコースで6月25―27日に開催されます。
写真:Jakob Ebrey 添付された画像はオンラインと印刷媒体用です。