英国F4は短いインターバルを終え、日本人ドライバーのダギー・ボルジャもオウルトンパークでのレースに臨みました。そして、レース3ではルーキー部門で優勝、レース1でもルーキー部門の表彰台に立ちました。
オウルトンパークでの土曜日の朝は、薄暗く、小雨が舞う状況でした。F4が予選に出走するときには、本格的な雨が降ってきました。全車はスリックタイヤで出走しましたが、すぐにピットレーンはタイヤ交換をする車両であわただしくなりました。予選の終わりから4周というところで、ウエットタイヤにしたダギー・ボルジャは堅実なラップを叩き出して7番手を獲得。しかも、まだもっと速いペースが出せそうなところでもありました。
レース1のグリッド4列目に並んだダギーは、スタートで前の車両がストールしてしまい、やや出だしに影響を受けてしまいました。しかし、このストールしたマシンを避けたダギーは、1コーナーで7位を維持しました。さらにエドゥアルド・コセテンを抜いて6位になったダギーは、5位のオリバー・グレイにも挑みかかります。レース後半わずかにペースが落ちたものの、ダギーは6位の座を維持して、ゴール。これでシーズン4回目のルーキー部門の表彰台にあがりました。
リバースグリッドとなるレース2では、ダギーは13位からユーズドタイヤでスタートしました。このレースでのダギーの目標は、順位を挽回してポイントを稼ぐというものでした。16歳のダギーは、目前で起きた混乱も上手く回避し、巧みなドライビングを見せました。ダギーは、ポイントリーダーのジェームス・へドリーを12位に抑えて11位で完走しました。
土曜日のレースを終えて、ダギーのコメント:
「今日はかなりのポテンシャルがありました。予選結果は7位でしたが、もっと良いところまで行けたはずでした。レース1は難しいコンディションでのスタートでしたが、パフォーマンスには満足していますし、ルーキー部門で4回目の表彰台にも上がれました!レース2はリバースグリッドで、順位をどれだけ上げられるかというレースでしたが、結果に満足しています。
明るく暖かくなった日曜日、他のレースでの赤旗などによる日程の遅れから、F4のスタート時間も遅れて午後3:30になりました。ふたたび7位からのスタートとなったダギーは、序盤の数周は混乱を上手く避けて、7位を維持しました。しかし、自信とマシンの良さがあったダギーは7位の8ポイントだけで満足するつもりはありませんでした。そして、残り4分となったところで、前を行くマシュー・リースにプレッシャーをかけはじめました。そして、テレビの実況が「スーパー!」というほどの見事な追い抜きで6位に浮上。ダギーはさらに攻め続け、すぐにポイントリーダーのへドリーのバックミラーに自身のマシンを映します。残り1分というところでへドリーを抜いて5位にあがったダギーは、最終ラップでコセテンも目標に捉え、残り数コーナーというところで仕留めました。チェッカーフラッグまで攻め続けたダギーは、自己最高位タイの4位となったうえ、ルーキー部門の優勝も獲得しました。
成功裏に終わった日曜日について、ダギーのコメント:
「今日の結果にはとても満足しています。シーズンの開幕からは大きな前進なりましたし、僕たちの実力を示すことができました。チームと支援をしてくださっている皆さんに感謝しています。次のラウンドでもまた実力を示したいと思っています。」
ココロ・パフォーマン代表キーレン・クラークのコメント:
「ダギーにとって素晴らしい日曜日でした!レース3でのパフォーマンスは、まさに我々が知っているダギーの実力そのものでした。ライバルにプレッシャーをかけ続け、リスクを冒しても好結果に結びつけました。このあらたにみつけた自信によって、二週間後のノックヒルでも良い結果に結びつけると期待していますし、楽しみにしています。
オウルトンパークでポイントを稼いだ結果、ダギーはルーキーチャンピオンシップで4位につけています。この週末での成功をもとに、ダギーは8月14-15日のノックヒル戦に臨みます。